ロジカル・シンキングⅠ

全体像を考える

人の考えには偏りがある

・確証バイアス

バイアスとは思考の偏りという意味である。

人は、ある事柄について何らかの期待を持つと、その期待を確証する証拠ばかりに目を奪われ、反証する証拠にはほとんど関心を示しません。つまり自分の都合のいい情報ばかり集めてしまう。

 

ヒューリスティクス

「思考の近道」「早とちり」「思い込み」といった意味。

人は正しい答えが得られなくても、経験にもとづいてある程度の精度で直感的に判断しようとします。これをヒューリスティクスという。

必ずしも合理的な判断をしない心理学的に観察された自称を取り入れた行動経済学である。

 

全体を見ているようで一部の情報しかみていない。一部の情報をみただけで全体を見ていると勘違いしている。

 

もれなくダブりなく考える(MECE)

MECE

「もれなくダブりない状態」のことである。

全体像を分解していく事で問題を明確化させ、それをもとに具体的な策を導き出すツールである。

ロジカル・シンキングに必要な論理展開において、MECEの状態にあれば論理構造の完成度の高いと判断される。

注意点:ある対象と「それ以外」という単純な使い方はあまり良くない。対象となる事象に比べ、それ以外に該当する人の方が圧倒的に多いと、分解そのものが意味を持たなくなってしまう。

精度と感度

精度:「もれなくダブりなく」の程度のこと!

感度:どのカテゴリーに分解するのがベストなのか!

 

ロジカル・シンキングにおいて全体を意識する事は大事ポイントの1つ!

それ以上に「前提を疑うこと」が大事である。

 

論理展開を意識する

論理展開の方法

演繹法(えんえきほう)

帰納法(きのうほう)

 

当たり前と言わせるのが演繹法

ー例ー

①人間はいつか死ぬ

ソクラテスは人間だ

ソクラテスはいつか死ぬ

①全体(大前提)→②部分(小前提)→③結論

①と②が正しければ③は正しいという理論が成り立つ

 

演繹法の落とし穴

・論理の飛躍

・誤った前提

・暗黙の前提

 

論理の飛躍

ー例ー

①240単位を取得すれば大学を卒業できる

②私はすでに250単位取得している

③私は優秀な成績で卒業するだろう

*卒業単位よりも10単位多く取得しているからといって、優秀な成績かどうかまでは判断できない。

 

プロスペクト理論

「人間が不確実な未来の選択を迫られた時、利益と損失に対してどのように評価し、どのように行動するか」

人は当たる確率が低い場合、実際の当選確率より過大評価しがちである。

宝くじでも1等などほとんど当たらないとわかっていても「もしかしたら…」と考えてしまう。これを「可能性の効果」という。

反対に「あたる確率99%」と聞いても「もしかしたら1%に入ってしまうかも」と考え当選確率を過小評価をしてしまうことがある。これを「確実性の効果」という。

 

誤った前提

ー例ー

①大学生は勉強しない

②私は大学生だ

③だから私は勉強しない

・勉強をしない大学生もいるが、熱心に勉強に取り組む大学生もいる!

前提に誤りがあれば、当然そこから導かれる結論は誤っているという理論。

 

常にデータの根拠や信憑性になどに気をつける!

 

暗黙の前提

前提がわかっているものとして、それを伝えないまま会話が進む事。相手が理解していると思い込み、省略して伝えないことを「暗黙の前提」という。

ー例ー

①〇〇〇〇〇〇〇

②私は、△△△会社の社員だ

③だから住宅を購入するのは困難だ

①に関して、聞き手の認識によって結論は同じでも、会話の中身はまったく違うものになってしまう可能性がある。

ビジネスをする上では問題あり!

 

スキーマ

「人が経験によって身に着ける知識のモジュール」

 

事象の共通点を考える帰納法

帰納法はいくつかの事象にある共通点から結論を導き出す論理的推論方法である。

ー例ー

ソクラテスは死んだ

孔子は死んだ

聖徳太子は死んだ

→「人間は必ず死ぬ」